が任務で怪我を負ったと知らせが入ったのは、今日の午後になってからだった。 空は快晴、真っ青に晴れ渡った青空の下で、俺も彼女とは別の暗殺の任務をこなしていて、あまりにも自分と不似合いな空に少し気分を悪くしていたところだ。部下からその知らせを聞いて、俺は任務が終わるとヴァリアーの屋敷へすぐに戻って、の部屋を訪ねた いつも通りノックもせずに少し乱暴にドアを開ける。部屋の隅のベッドに横たわるを見つけると、俺はズカズカと部屋へ入っていく 「ざまぁみろ、」 彼女のいたるところに施された包帯やガーゼを目で追っていって、傷のある頬に触れると、いつもの彼女の体温があった。俺に気づいて薄く開いた瞳、そして唇、 「ざまぁみろ、とは何よ」 「そのまんまの意味だぜぇ」 「ひどい」 「ひどいのは、 どっちだと思ってやがる(俺のいないところで怪我なんか、)」 快晴、窓から差し込む太陽のまぶしい光が彼女を照らすので、思わずを抱き締めて、俺の影でその光から遠ざけた。嗚呼、なんてお前は影が似合わないのだろう、そして俺は光が似合わない、 「ちょっと、痛いんだけど」 「う゛お゛ぉい!そのくらい我慢しろぉ!」 「痛い痛い痛いいた、い」 「クソ、」 眉を寄せて本気で苦しそうな顔をした彼女の唇に噛み付くように自分のそれを重ねる、 「…気に入らねぇ、」 「スクアーロ」 快晴、けれど俺は光にはなれそうもない、お前も陰ることなどこの先ないのだろう、(俺たちは一緒になれるのか?、)だって光と影は交わらない、のに 「スクアーロ」 「なんだぁ?」 「もっと、やさしく 抱いて、」 俺もお前も求めているものは同じなのだろうか。俺はお前がたまらなく愛しい、とても切ないけれど。のことばに少し驚いて目を丸くする俺は、きっと目を伏せた彼女には見えていないだろう。更には続けた、 「あいしてる、」 そうして彼女の手が俺の手を強く握った。ああ、そうか、この手を離さなければいいのか 099 空は快晴、 (まあ、天気なんて関係ないんだけどね!) (窓を閉じる) 20070820 お題 // by hazy |